税務署の調査官ってどんな人?

こんにちは。兵庫県明石市のひとり税理士、平太誠です。
税務署の調査官に対して「冷酷そう」「容赦なさそう」といったイメージ持っている方は多いのではないでしょうか。
税務調査に関わる職員は、法律に基づいて冷静かつ丁寧に対応する国家公務員です。
今回は、税務署の調査官の人物像について紹介します。
国家公務員であり「税務の専門家」
税務署の調査官は、原則として国税専門官または国家一般職として採用された国家公務員です。基本的には、各国税局単位で採用されます。
採用直後、税務大学校というところに集められ、数ヶ月又は1年間にわたる研修を受け、税法や調査実務について学びます。
その後、税務署に配属され、法人課税部門・個人課税部門・資産課税部門などで経験を積み、実務を通じてスキルを高めていきます。
調査官の性格や対応はどうなの?
調査官というと「偉そう」「高圧的」などマイナスイメージを思い浮かべる方も多いですが、実際そういう人は少ないです。(昔は居たのかもしれませんが……)
多くの調査官は、礼儀正しく、落ち着いた口調で話す方がほとんどです。
調査の際も、「突然怒鳴る」「威圧する」といった行為は、基本的にはしません。
むしろ、淡々と質問をしていく中に、ある意味で怖さを持たせて、不正を見逃さない姿勢を前面に出していく方が多いです。
しかし、申告内容に大きな問題がある場合や、調査に非協力的な態度が続いた場合には、調査官として厳しい物言いになることはあります。
職務上の対応として、悪意あるものには厳しい対応をしなければなりません。
調査官と対話する際に気をつけること
税務調査では、申告内容に関して「事実確認」を行うことが主な目的です。
そのため、必要以上に「敵視する」必要はありませんし、かといって「迎合しすぎる」必要もありません。
対応のポイントは次の3つです。
・わからないことは正直に「わかりません」と伝える
→ 無理に答えようとせず、記録や資料を確認して後から返答すればOK。
・曖昧な記憶に頼らず、資料で裏付けを示す
→ 記憶より証拠です。領収書・帳簿・メモなどの記録がものを言います。
・余計な会話をせず、聞かれたことだけ答える
→ 聞かれてもないことをダラダラ喋る必要はありません。聞かれたことを丁寧に答えましょう。
まとめ
税務署の調査官は、「怖い人」ではなく、あくまで税法に則って動く税務の専門家です。
誤魔化すことなく、丁寧に記録を揃えたうえで、誠実に対応すれば、恐れる必要はありません。
また、税務調査は、普段の帳簿付けや資料管理のあり方を見直すよい機会でもあります。
せっかくの機会なので、税務調査の合間に、いつも疑問に思ってたことなど、色々と聞いてみましょう。
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