【税理士試験】1年で簿財同時合格するために必要なこと②

こんにちは。兵庫県明石市のひとり税理士、平太誠です。
税理士試験は毎年、8月上旬に行われます。今年(令和7年)は8月5日からスタート。
私は、5科目合格のいわゆる官報合格者ではなく、簿記論、財務諸表論のみの受験です。
なので全く偉そうなことは言えませんが、いちおう1年で2科目、1発合格しました。
前回に続いて、私が受験勉強において実践したことを紹介したいと思います。

私が実践した年間スケジュール

私の場合、簿記論、財務諸表論のセットで5月開講コースを申し込んで、6月あたりから勉強をスタート。
勉強期間は、約1年2か月ほどでした。
学習スケジュールについて、時期をおおきく3つに分けると以下のとおりです。

  簿記論 財務諸表論
6月~年末まで 基礎固め 計算問題の基礎固め
年明け~直前期まで 基礎固め + 総合問題 計算問題の基礎固め + 総合問題 + 理論暗記開始
直前期 本番を想定した実践問題 本番を想定した実践問題 + 理論暗記

 

この時期は、簿記論財務諸表論ともに基礎を固めることに集中しました。
基本的には、授業→復習→問題解く→授業…の繰り返しです。それで十分だと感じました。
心がけたのは常に同じ方法で問題を解くということです。
知識の定着はもちろんのこと、この問題はこう解くという解き方を定着させることを意識しました。


あと、本番で使う文房具の選定もこの時期にしておきます。電卓、ペン、修正テープ、自分に合ったものを使うことが意外と重要です。
私は、黒ボールペン一本でいくことにしましたが、ボールペンは4種類くらい試したと思います。
答案を修正するときの方法ですが、修正テープは時間がもったいないと思い、二重線で消す方法に決めました。
電卓はCASIOの12桁(JW-200TC)です。


財務諸表論の理論暗記ですが、やっても忘れるだけですので、この時期は、覚えなくていいと思います。
この時期に理論の授業もあるのですが、用語の意味や制度の背景などを自分なりにメモしておく程度でいいでしょう。後で覚える時に役立ちます。
時間が無いかたはこの時期、理論に関しては授業も受けずに放置でもいいくらいかなと思います。

引き続き、基礎固めをやっていきます。
何度も何度も問題を解き、解き方を定着させていきます。特に苦手なところを重点的に。
また、総合問題を解く回数も増やしていきます。総合問題を解く時は必ず時間を計って解きましょう。
総合問題は、時間を確保した上で設定された時間を守ってきっちり解きます。ダラダラと適当に解くのはNGです。

さらに、この時期の2月、3月頃からでいいと思いますが、財務諸表論の理論を覚え始めます。
大原だと、何を覚えるべきなのかは授業で教えてくれました。覚えるための暗記ノートも用意されています。
言われたとおり、覚えるものは全て覚えましょう。量的には100ページくらいの本を丸々暗記する感じです。
ちなみに、計算問題と違い、理論暗記はいつでも、どこでもできます。
電車の待ち時間など、ちょっとした隙間時間、常に暗記ノートを見れるようにしておきましょう。
この時期からスマホは封印です!スマホの代わりに暗記ノートを見ましょう!

直前期には、本番さながらに総合問題をひたすら解くことに集中します。
間違えたところは、また復習して知識を呼び起こす感じです。
ここで問題の取捨選択、時間配分の間隔を養います。
前回も少し触れましたが、税理士試験において最も重要なことは「みんなが正解する問題を正解すること」です。
そして、「誰も正解できないような難しい問題に時間を使わないこと」です。
問題の難易度を的確に見分ける力もこの時期にしっかり付けておきましょう。


また、どの大問から解くのかと時間配分も必ず決めておきましょう。
私は、簿記論に関しては大問3から解くようにしていました。財務諸表論は、順番通り大問1から。
時間配分は大問1、2ともに25分、大問3は55分程度を想定し、時間になったら必ず次の大問へ移るよう徹底しました。

最後の仕上げとして、各学校や出版社から直前予想問題集が出ますので、必ず解きましょう。
合格する人は必ず解いてきますし、本番直前に解く問題ですので、みんなの記憶に残りやすく、いざ本番で同じような問題が出た場合、正答率が高いです。ここは絶対に押さえておく必要があります。
私は、大原、TAC、会計人コースBOOKS出版の予想問題集をそれぞれ解きました。

最後の直前1週間は、仕事は休みをとって、毎日、本番と同じ行動をとりました。
朝9時から簿記論総合問題→昼休み→13時から財務諸表論総合問題、これを7日間連続でやりました。
ちなみにこの7日間のために7回分の総合問題(さきほど記述した予想問題集)をあえて解かずに残しておきました。
一度でも解いている問題は、本番想定の練習としては物足りません。
是非、直前の練習用に総合問題を解かずにある程度残しておくことをオススメします。

まとめ

簿記論、財務諸表論を同時合格するためには、計画的に勉強を進めていくことが大切です。
最初にスケジュールを決めて、しっかりとそれをやりきりましょう。
ただ、長丁場ですので思い通りにいかない時も多々あります。
私も体調不良等によって、すべてが計画通りに進んだわけではありません。
模擬テストなどで自分の立ち位置を確認し、適宜スケジュールを修正しながら、本番に合わせた学習ができればいいのかなと思います。

また続きます。(次回で最後にします。)